銀杏拾いを楽しむ季節が来る前に、イチョウの葉もつみましょう

秋も深まり、木々が紅葉し始めると、並木通りは鮮やかな黄色に包まれます。イチョウです。下を向いて香り高い銀杏をせっせと拾う方々を、この時期になるとよく見かけますが、ちょっと顔を上げてみてください。そこに黄色く色づく葉、それがヨーロッパへ大量に輸出されていると知っていましたか。実は日本産のイチョウの葉は、ドイツ、フランス、スイスなどで作られる血管性疾患治療薬の原料となっているのです。

イチョウの葉の主成分であるフラボノイドには、血液の粘土を下げる作用があります。同じく豊富に含まれるギンコライドには、血管を拡張したり、血栓を溶かす作用があります。この二つの作用の相乗効果で、イチョウの葉は脳血管障害に大変有効な働きを示すのです。イチョウの葉の健康効果が発見されるまでは、脳血管障害やそれにともないう認知症に効果的な薬は存在しなかったというのですから、イチョウが重宝がられているのもうなずけます。また、ギンコライドには、アレルギーを悪化させる血小板の働きを抑制させる働きもあります。

死んでしまった脳細胞は元には戻りません。しかし、認知症の進行を抑えたり、予防することは可能です。現に、多発性脳梗塞によって認知症が現れ始めた八十代の男性が、イチョウ葉エキスの投与により、三ヶ月程度でトイレや着替えを自分で済ませられるまでに回復したという事例があります。さらには高血圧まで解消されたのだとか。ある程度の年齢に達したときに、ボケ予防としてイチョウの葉を生活に取り入れるのは有効だといえるでしょう。更年期の女性にも、イチョウの葉は効果を発揮してくれます。血液の粘土を下げる働きが、肩こりや頭痛、腰痛、冷え性を緩和してくれるそうです。

手軽にイチョウの健康効果を取り入れるなら、夏場にまだ緑色の葉をつんでおきましょう。天日干しにして細く切っておきます。煮出すと、苦味のあるイチョウ茶の出来上がり。錠剤ほどではなくても、日々の健康にはじゅうぶん役立つ健康ドリンクとなります。